2025.09.07 国のこと

臨時総裁選挙について

本来、政務官としての立場を踏まえ、最後まで総理をお支えし、職責を全うすべきであると考えておりました。そのため、これまで公の場で意見を述べることは控えてまいりました。

しかし、先日の両院議員総会において、石破総裁ご本人より、「政務官・副大臣であっても、党所属議員としての考えや行動は制限しない。また、公務の職責は引き続き担ってほしい」とのご発言をいただきました。

そのお言葉を受け、今回、私は自民党所属の一国会議員として、現内閣のリーダーシップや正統性が問われている状況において、党内での結束と信任を改めて得ることが最も重要だと判断し、臨時総裁選の実施を求める意志を表明いたしました。

政務官としての職務を辞する覚悟も持っておりますが、総裁のご発言を踏まえ、内閣からの判断が示されるまでは、職務に空白を生じさせないよう、政務官としての職責を全うしてまいります。

今回の決断に至るまで、私は「総裁が変わっても変わらなくても、自民党が抱える根本的な課題は解決されない」「国民からの信頼も回復できない」という思いから、党内のあらゆるクローズドな場で訴えを続けてまいりました。

参院選直後、選挙の統括責任、政治資金不記載の問題、旧統一教会との関係、そして国民の声が届きにくくなった同一グループによるエコーチャンバー化する党の実態など、これらと向き合する動きもないまま、「石破総裁の責任のみを問う」という政局的な動きが党内で始まった際には、強い違和感とともに、嫌悪感すら覚えました。

同期である当選2期生の中でも、私は最後まで臨時総裁選の実施に賛成することはありませんでした。千葉県連から総裁選に関する意思決定を求められた際も、千葉県国会議員団会議において、限られた少数の国会議員で県連全体の意見を決定することの不適切さを訴えました。

一方で、政局ではなく、自民党を根本から見直すための議論の場として総裁選を捉えるのであれば、「総裁選を建て直しのための最後の手段として使う」という選択肢もあると訴えてまいりました。

そうした中、党内の議論が次第に「政局」から「自民党の将来」についての議論へと変化していくのを肌で感じるようになりました。若手・中堅議員を中心に、現在の総裁および内閣のリーダーシップの正統性に対する不信感が広がっていることも明らかになってきました。

党内でも、そして国内全体でも、我々は民主主義の枠組みの中で機能しています。党内では総裁選、国内では各種選挙を通じて民意が反映されるものです。

そうした中で、今の内閣、そして私も一員である現体制に対して、党内でここまで広範な不信感があるのであれば、まずは党内での選挙を実施し、自民党のあるべき姿について、改めて意思を問うべきだと考えるに至りました。

国民や党員の皆さまが今、求めているのは、自民党内の政争ではなく、政治資金の不記載問題、多様性への対応、国民感覚との乖離など、党内のあらゆる課題に向き合う姿です。また、国内外の山積する課題に対し、我々が一丸となって取り組む姿勢です。

そのためにも、自民党は国民政党としての原点に立ち返り、党内の団結を図る必要があります。そして、党所属の国会議員一人ひとりが、メディアで報じられるような「総裁おろし」ではなく、「党の抜本的見直し」に向けたコミットメントの第一歩として、臨時総裁選を実施することが必要だと考えています。

党内での議論によりご心配をおかけしておりますこと、深くお詫び申し上げます。

今後も変わらず、公務・政務に誠心誠意取り組んでまいります。

引き続きのご指導・ご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。